こんなリフォームはやってはいけない! その1

コストを掛けない修繕の方法を紹介してきましたが、決してやってはいけないリフォームについても考えてみましょう。
・オーナーの思い入れでユニークな装飾をする

バブル期に建てられた投資用物件の中には、欧風な名称やデザインを意識したものを見かけることがしばしばあります。
おそらく、オーナーは富裕層で、ヨーロッパの街並みが気に入って、日本にもこんなテイストのアパートがあれば人気になるに違いない、と思って建てたのだと思われますが。
しかし、オーナーが良かれと思ったデザインも、入居者から見れば趣味の悪いオーナー、デザイン性の劣る物件というように、マイナス評価の方が多い場合も多々存在します。
若年層と、高齢富裕層やバブル期を見て育った世代の美意識は、まったく異なるものです。
オーナーの思い入れで、新婚さん向けと思って花柄の壁紙にしたり、共有部分にたくさんの植栽を置いて緑を演出することも、良い印象を与えるどころか敬遠される物件となることの方が意外と多いので注意しましょう。
入居者は、基本的にシンプルで癖のない住居を求めているのです。
・デザイナーズ物件にリノベーションする

結論から言えば、デザイン性が収益に良い影響を与えるのは、都心に至近な一部エリアに位置する広めの築古に限られると言っていいでしょう。
良い場所の広い部屋なのに、築古が目立ち、坪9000円でも借り手が付かない。
隣の築浅は坪1万3000円でもすぐに決まっている。
こういった場合にのみ効果を発揮します。
広い部屋であれば、水回りや造作などコストのかかる工事も、賃料から見れば相対的に小さくなります。
そのため、その投資により賃貸できる平米単価を上げることができれば、初期投資の回収を早期に図れる可能性があります。
逆に言えば、広い部屋なのに設備グレードが低いために坪単価が取れていないというのは、非常にもったいないものです。
これは、機会損失が発生しているということなのですから。

一方、例えば、20平米、6万円の住居に50万円以上をかけてデザイナーズ物件にリノベーションをしても意味はないどころか、逆効果となることも多々あるものなのです。
賃貸業者の方でも、部屋を探している入居者にデザイナーズ物件は基本的にお勧めしないようです。
なぜなら、物件の基本的な条件以外にも、デザイナーと入居者の感性が合うことが必須となるからです。
そこが合わないことも多いので、現場への訪問が無駄足となり効率が悪くなってしまうのです。
また、デザイナーズ物件は、意外に苦戦が多く、広告料を多めに支払ってテナント付けをしていることも多いようです。
デザイン性に気を遣うのであれば、姫系、アンティーク系など嗜好の決め打ちは避けるべきでしょう。
近年のタワーマンションのようにシンプルで癖のない、万人受けするデザインを目指すべきでしょう。
基本的に、20平米・6万円といったクラスの価格帯を探しているテナントは、予算重視であるため、追加費用を支払ってまで付加価値を求めていません。
8ヶ月分の賃料を投資して、多少、内覧時の印象を良くしたとしても、6万円の部屋を8万円で貸すことはあまり望めないでしょう。

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