不動産投資を年金代わりにする層の投資行動とは

お年寄りの中には、古くて小ぶりな収益不動産を保有し、その賃料収入で日々の生活を満喫している人たちがいます。
そういう方は、たとえば、購入者がこれ以上はあり得ない好条件、「ここを近隣相場の3割増しで売却しましよう。売却益を得て、他で違う物件を購入すれば、もっと高い賃料を得られますよ」などと提示しても、提案を最後まで聞かず、門前払いとされることがよくあります。

一方で、境界確定や所有権の明確化などで印鑑をもらいに行こうとすると、印鑑代を要求されたり、測量すると土地が減るので協力しないなど、経済合理性のない投資行動を行う、主にお年寄りを中心とした層が多いというのは、日本の不動産市場が欧米とは違う大きな特徴です。

しかしながら、経済合理性がないからと言って、合理性がないと切り捨てるのは早計です。
実は、この層の人たちは、経済合理性とは違う価値基準で不動産収益を見ているのです。

彼らにとって不動産保有の利益とは、明日も変わらない平穏で安定した日々を送るための原資なのです。
その額は多すぎず、少なすぎずで十分で、現状が生涯続くことが最善であると考えています。
同時に、不動産の売買にかかわる面倒さや、だまされるリスクを敬遠しているのです。
そのため、賃料の滞納が続いていたり、何らかの理由でローンが返済できなくなるなど、収支の帳尻が合わなくなるまで絶対に物件を売りません。

このような所有者層には、買取業者も働きかけを試みていますが、そう簡単には動かないのが特徴です。

これらの人々は、やっていることは不動産投資なのですが、観点は一般の投資家とはまったく異なるので、不動産投資家ではなく不動産の所有者という、全く別物の存在であると認識すべきでしょう。

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